赤ちゃんは好奇心がとても旺盛で、成長に伴い興味のあるものをなめたり口に入れたりするようになります。
食べ物とそうでないものとの違いを見分けることが難しいため、目を離した隙に危険なものを飲み込んでしまう恐れや、飲み込んだものが気管に入って窒息してしまう恐れがあります。
今回は、命にかかわることもある誤飲事故を防ぐためにできる予防策と、万が一誤飲事故が起こった場合の対処法について解説していきます。
小さい子供の口の直径はおよそ4cmで、トイレットペーパーの芯ぐらいの大きさです。
それより小さな物は、赤ちゃんが飲み込んでしまい誤飲事故に繋がる危険を常に考えましょう。
具体的には、2cm以下の小さなおもちゃ(スーパーボールなど)や、ナッツや豆類等の食べ物、硬貨等はテーブルの上や、高い棚の上、引きだしの中に保管し、誤飲事故を防ぐよう気を付けましょう。
誤飲による不慮の窒息事故を防ぐため、生活する中で身近にありながら、誤飲事故が起こりやすく、体内に入るだけで危険性が高い物をいくつか紹介します。
ボタン電池は、粘膜に触れると体内で化学やけど(化学熱傷)を引き起こすことがあり、食堂や胃に穴をあけてしまう場合があります。
誤飲した場合はすぐに受診しましょう。
鼻や耳に入れてしまった場合も危険です。
大人向けに処方された薬は、赤ちゃんには重い中毒症状を引き起こす恐れがあります。高血圧の薬や抗うつ薬などは特に危険と言われています。
周りの大人が薬を飲む姿を赤ちゃんが真似してしまうケースも報告されているので、薬を飲む姿は赤ちゃんに見せないようにするのが安全です。
タバコの葉を食べたりすると、ニコチンの作用により中毒症状を引き起こす危険性があります。
吸殻だけでなく、吸殻をひたした水の誤飲にも注意が必要です。
また、加熱式タバコは紙タバコよりもニコチンの濃度が高く、誤飲してしまった場合の危険度がより高いため、取り扱いには注意が必要です。
磁石は複数飲み込むと体内で引き付け合い、胃や腸の粘膜を挟み、穴を開けてしまうことがあります。
子供向けのおもちゃには、小さくても磁力の強いネオジウム磁石が使われているケースがあり、事故が複数報告されています。
赤ちゃんが手に取らないように保管場所に気をつけましょう。
特に、濃縮液体洗剤を水溶性のフィルムで包んだパック型の洗剤をなめたり口に入れてしまうという事故が増えています。
洗剤は赤ちゃんの手の届かない所で保管・使用するようにしましょう。
赤ちゃんが誤飲した場合、基本的には無理に吐かせることはせず、すぐに医療機関を受診しましょう。受診するときには、誤飲した物やそのパッケージ等を持参してください。
ただし、のどに物を詰まらせている場合には、詰まった物を吐き出させる必要があります。
すぐに出てこなかったり、苦しそうにしている場合には無理に吐かせようとせず、すぐに救急車を呼びましょう。
また、飲み込んだかわからない場合も病院を受診するようにしましょう。
誤飲の瞬間を見ていなくても、少しでも誤飲の可能性があるときには病院を受診するとをおすすめします。
受診する際には以下の内容を伝えるようにしましょう。
・何を、いつ、どこで、どれぐらい飲んだか?
・飲んだ後、嘔吐したか(嘔吐した場合は回数も)
・応急処置の有無とその内容
どう対処してよいか迷う場合は、医療機関や子ども医療電話 #8000に電話して、相談するようにしましょう。
背中を叩く(背部叩打法)
うつぶせにした赤ちゃんの体を、片手であごを支えながら腕にのせて、もう一方の手のひらで肩甲骨の間を5回ほど強く叩く。
胸部を圧迫する(胸部突き上げ法)
赤ちゃんをあお向けにし、2本の指で胸の中央を5回ほど強く圧迫する。
赤ちゃんの様子を見ながら、2つの方法を交互に繰り返します。
背中を叩く(背部叩打法)
大人と同じように、背中を叩いて異物を吐き出させる。
腹部突き上げ法(ハイムリック法)
子どもの背後から両腕を回し、片方の手を握りこぶしにして、子どものみぞおちの下に当てる。
もう片方の手をその上に当てて、両手で腹部を上へ突き上げるように圧迫する。
これを詰まった物が取れるまで繰り返す。
※ハイムリック法により内臓が傷つく可能性があるため、救急隊が来たら応急処置をしたことを伝えてください。
飲み込んでしまう可能性のある物はこどもの手の届く場所に置かないことが非常に大切です。
高い場所に置いても、踏み台を使えば届いてしまうこともあります。
こどもの手が届く範囲は、手が伸ばせる範囲と台の高さを足した長さとして、1歳児では約90㎝、2歳児では約110㎝、3歳児では約120㎝を目安に考えると良いでしょう。
誤飲すると命に関わるような医薬品などは、鍵付きの棚などに保管するのがおすすめです。
また、食事中に食べ物をのどに詰まらせてしまうこともあります。
食材選びや調理法に気をつけるほか、食事中は子どもをきちんと座らせ、落ち着いて食べさせるよう注意することが大切です。
ずりばいをするようになったら、ベビーサークルを活用したり、眠る時には柵付きのベビーベッドを活用し、マットの上にはおもちゃやぬいぐるみは何も置かないようにすると安心です。
ボタン電池は、リモコンやおもちゃなど身近な製品に多く使われています。
子どもが電池のフタをこじ開けて口に入れてしまう恐れがあるため、フタをテープで止めるなどの対応をするのが良いでしょう。
また、使い終わった電池は放置せず早めに捨てることも、誤飲の予防になります。
大声で叱ったりしてしまうと、子供がびっくりしたり泣き出したりして飲み込んでしまうことがあります。
異物を口に入れているのを見つけたときには、慌てずに優しく口から出させるようにしましょう。
あらかじめ危険を把握し、万が一のときの対処法を確認しておくことで、不慮の事故を防ぐことができます。
大切な赤ちゃんのために、今一度身の回りの危険を確認してみてくださいね。
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